黒熊様より京浮小説2




Needless a Present





「何かがおかしい」

執務室で仕事をしていた浮竹は、はと気付いたように呟いた
今日という日が始まって、約半刻が過ぎている。    
にも拘らず、いつも仕事をサボってまでくる奴が、今日は・・・来ない。
髪をくしゃっと掻き揚げ、眉を顰めた。
まぁ、たまにもこんな日もあるのだろうと考えると、再び面倒な報告書に手を伸ばす。    
もやもやした思いを胸に抱いて。    
   
   
「・・・っぅ〜!終わったぁ〜!」    
浮竹は両手を天井高く伸ばした。    
今にもバキバキという音がしそうだ。
卓上にあった未処理の報告書の束は、今しがた三席に渡し綺麗さっぱり無くなっている。
ふむ、と満足そうに微笑むと、浮竹は時計に目を向けた。
「もうこんな時間か・・・」
時計は執務終了の時刻を告げている。
結局、あいつは来なかった。
いつもなら嫌と言うほど来るのに。
本当は仕事が忙しいのではないんじゃないか。
度々突き放したのがいけなかったのだろうか。
俺のことが嫌いになったのだろうか。
巡るはマイナス思考ばかり。
浮竹は溜息をつくと、苦笑いを浮べた。
「・・・寂しいな」
「浮竹―――――!!」
「ぅわ!な、何だ!?」
突然背後から抱きしめてきたのは、京楽だった。
京楽は、浮竹の背中に顔をぐりぐりと擦りつけてくる。
あまりのくすぐったさに、堪らず笑い出した。
「は、く、くすぐった・・」
「ごめんよぉ、浮竹」
情けない声で呻いた京楽に、浮竹はどうしたと聞くしかない。
「今日は浮竹の誕生日だろ?だから七緒ちゃんに、今日くらいは静かにしてあげなさいって言われてさ〜。でも、居てもたってもいられなくて、結局来ちまったよ〜」
浮竹浮竹〜と甘えながら再度顔を擦りつける京楽をよそに、浮竹はぽかんとした顔を浮べている。


   
「・・た」
突然呟いた浮竹に、京楽は何々?と浮竹の顔を覗き込んだ。
「忘れてた」
「君って奴は・・・そういえば、ボクの時も忘れてなかったかぃ?」
くつくつと笑う京楽に、浮竹はぷぅと顔を膨らました。
京楽は軽々と浮竹を持ち上げ、自分は椅子に座り浮竹を膝の上に乗せた。
「ちょ、前みたいに変なことするなよ!」
「しねぇよ。するなら少しだけさ」
京楽は悪戯っぽい笑顔を浮べると、軽くウインクした。
結局するんじゃないか、と浮竹もくすくす笑い出す。
京楽は、浮竹の額に自分の額をコツンとつける。
「・・・おめでとう、浮竹。君が生まれてきてくれて嬉しいよ」
「ありがとう、今日という日をお前と過ごせて嬉しい。でも・・・」
「でも?」

   
「俺に寂しい思いなんで、させるなよ」    
   
   
浮竹の拗ねて少し尖らせた唇に、触れるだけのキスをする。    
   

「了解しました、お姫様」




Fin

   


   
   
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Happy  Birthday! 浮竹さん♪
相変わらず甘ったるいもんになりましたが(苦笑
亨さんに献上です☆★


   
   
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2007.01.25    
   
京浮小説第2弾!ありがとう〜vv    
浮竹の誕生日にと頂いたのにUPがめっさ遅くなって申し訳ないです(謝)。    
   
相変わらず甘いあま〜いお話で、もう私の萌えツボ押しまくりですよ!    
目の前でさらっと書き上げたアナタの漢前っぷりも素敵デス(笑)。    
どうもありがとうでした〜v